山梨のワイン造り ぶどう栽培の今!#20

 

夏の猛暑も遠い昔のように、朝晩はめっきり肌寒くなってきました。
と、思っていたら…。10月も中旬にも関わらず、夏日近くまで気温が上がり、モンデ酒造のある山梨県笛吹市では桜が“開花”。
狂い咲きといわれる珍しい現象だそうです。

こんにちは。醸造課の清水です。

新型コロナウイルスが猛威をふるい、特にゴールデンウィークから夏にかけて、なかなか思うように外出ができなかったり、人と会うことが減ったりとどんよりした雰囲気が蔓延している日本ですが…。

GOTOトラベルの影響もあるのでしょうか、モンデ酒造をはじめ、山梨県内にはマイカーのお客様もかなり増え、少しずつではありますが観光バスも見かけるようになってきました。当社でも、様々コロナ対策を実施してお客様をお迎えしております。

売店、オンラインストアでは、ついに今年収穫されたブドウを使用した新酒も発売。
『デラウェア』を皮切りに、『プレミアムネオマスカット』、『アジロン』と販売が始まっています。
今年のデラウェアはアタックの果実感を強くすることに成功。特徴的なワインに仕上がっています!
そして、11月3日は山梨を代表する甲州、ベーリーAで造られた今年の新酒、『山梨ヌーボー』の解禁日。
モンデ酒造でも、『甲州』、『マスカットベーリーA』、『ナイアガラ』は11月発売予定となっています。
是非一度お試しください。

(モンデ酒造オンラインショップ)

 

 

 

さて、モンデ酒造では10月を迎え、丹精込めて栽培している、ヤマソービニオン、甲州、マスカット・ベーリーA、メルローなど自社畑ブドウの収穫もすべて終了。
およそ10品種にわたる、今シーズンのワイン造りも、一段落といったところになって参りました。

 

 

 

 

長引いた梅雨、日照不足、急な猛暑など、ブドウ栽培にとっては非常に難しいシーズンとなった2020年。
今年は“10年に1度”、“これまでにない”などと語る農家さんもいるほど…。
夏場には、日照不足による野菜価格の高騰などが全国的にニュースとなりました。
もちろん、山梨県内も例外ではなく…。地元紙でも、『黒系ブドウ 壊滅的被害』と大きな見出しで伝えるなど、農家さんも頭を抱える年となりました。

 

 

そんな天候不順の中、モンデ酒造ではより高品質のブドウ栽培のため、そして少しでも畑中に病気が蔓延しないよう、例年よりも多く畑へ直接出向き現場第一でブドウに様子を確認。絶対に負けられない戦いに挑みました。
夏場は、朝5時に集合し薄暗い、涼しいうちから畑へ…。
畑を練り歩きながら、少しでも病気の兆候を見つけたら丁寧に、容赦なく除去してきます。

 

 

例年以上の徹底的な防除はもちろん、風通しがよくなるよう草刈りも念入りに行うことで、モンデ酒造では、病気の被害もなく、とてもキレイで立派な、健全なブドウを収穫することができました。そして、大事に大事に収穫した自社畑ブドウは、醸造内へ持ち込まれ、栽培担当者自ら破砕する直前まで病果・未熟果を取り除きワインへと…。

 

(山梨市牧丘自社畑『メルロー』仕込みの様子)

 

愛情たっぷりに育てたブドウで仕込んだワインを是非、今年もご期待ください!!

またモンデ酒造では新たに、シャルドネ、ソーヴィニヨンブラン、プティヴェルド、カベルネソーヴィニヨン、シラー等の栽培を始めています。

昨年、植樹したばかりの新芽が鹿に食べられるというアクシデントにも負けず、現在は順調に成長しています。
中でも、柑橘系の特徴香がよく香るよう、窒素分の多めの肥料を施したソーヴィニヨンブランは、ごく少量ではありましたが、収穫することができました。肝心のブドウの出来はというと…。
分析結果を見た醸造課では、「これは楽しみ!」と、期待の声が!!
糖度も20度を超え、それでいて酸もしっかりと残り、病気もなく、申し分の無い出来栄え。
分析結果からも、美味しいワインとなる可能性を感じます。
牧丘という土地との相性も抜群なのでは、と心を踊らせている醸造課。
来シーズン、2021年にはまとまった量の収穫を予定しています。
そちらも併せて是非是非ご期待ください。

2020シーズンも無事終わりを告げようとしている10月。
醸造課では息つく暇もなく、次に向けた準備を始めています。
今月末からは、自社畑へ肥料をまき、土づくりから美味しいワインを考えます。
各畑の土壌分析を行い、専門家の意見を参考にしながら決めた肥料。来シーズンはもう始まっています。

今後も、ブログで頻繁にお知らせすることが出来ない醸造課の様々な情報は、
モンデ酒造SNSでも(TwitterInstagramFacebook)積極的に発信していきます。
そちらもぜひ、ご覧ください。

今回もご覧頂き有難うございました!