山梨のワイン造り ブドウ栽培の今!#9
こんにちは。醸造課の清水です。
なかなか、お久しぶりの更新となってしまいました。
気付けば、ワイン造り最盛期の秋。
繁忙期の9月、10月を迎えております・・・。
そんな中、振り返ってみると、モンデ酒造自社畑にも収穫の時が来ていたんです・・・。
怒涛のように過ぎ去っていく毎日。
ヤマソービニオン、メルロー、甲州、マスカット・ベーリーA。
まさに、“収穫の秋”到来です!!
今年のブドウは、猛暑などお天気の影響もあって、成長が少し早いため、収穫時期の見極めが難しくなっています。
そしてついに、自社畑収穫の先陣を切ったのは、甲府盆地最南端にある、中央市の豊富畑。
8月31日、早朝6時にスタートを切りました。
なんでこんな早朝に、収穫をするのか・・・。疑問に思った方もいるかと思います!
答えは・・・・、暑すぎるからです!
というのは、少しだけ本当で、実はもっと大事な理由があります。
それは、涼しいうちに収穫してブドウの品質を保つこと。
実はブドウは、糖分やエネルギーを夜のうちにため込みます。
しかし、夜が明けて徐々に日差しにさらされ、呼吸することで、せっかくため込んだ糖分やエネルギーを、自分自身が成長するために使ってしまうんです。
それを避けるために、モンデ酒造では朝早く、涼しいうちに一気に切ってしまうのです。
真っ黒に色づいた、ヤマソービニオンは、ワイルドな甘みと酸味が特徴です。
今年は特に色づきがとてもよいブドウになりました。
収穫初体験の私は、慎重に、丁寧に・・・、時に大胆にバシバシと収穫します。
総勢8人の醸造課メンバーで、約2トンのヤマソービニオンを数時間で、一気に収穫。
収穫したブドウのみずみずしさをそのままに、自社畑ブドウ1発目の仕込みを始めるため、すぐに会社へ戻り早速、醸造工程に入ります。
これがモンデ酒造のこだわり。
看板商品でもあるヤマソービニオン、今年もどうぞ、ご期待ください。
そして、9月18日には、山梨市牧丘で赤ワイン用のメルローを収穫。
この日は、会社の各部、総務、営業、品質保証、売店担当者などなど、
モンデ酒造、全社一丸での収穫となりました。
収穫中、畑に響き渡るのはラジオから流れる、軽快なDJの声と、音楽。
たまに、虫の声と、ハサミのチョキチョキ音。
そして、気になったのは、話し声。
あれっ!?と思って見に行くと・・・。
あっ!電話ですか。
契約している各農家さんから、ひっきりなしに電話がかかってきていました・・・。
ブドウをいつ収穫するべきか、いつ納品すべきか、ブドウを入れる箱を搬入してくれ。などなど・・・。
電話片手に収穫。ブドウ最盛期だもんな~と、つくづく感じる場面でした。
今年のメルロー、食べてみると・・・甘いです。
例年に比べ、黒光りするほど色づきも良く、ガッシリとした“筋肉質”なメルローに・・・。
ほんとに、とても楽しみになってきました。
18日、19日には、会社のすぐ近くの塚ノ越地区の白ワイン用、甲州ブドウも収穫。
きれいな薄いピンク色で、ほどよく酸味がある甘~い甲州です。
こちらも今年は特に、出来が良く、良いブドウが出来ました!
そしてコチラの畑にも、各部から応援が。
カメラを向けた途端、この笑顔(笑)
この、1房1房大事に切ったブドウたちが、美味しいワインへと生まれ変わるのですから・・・。
日々、生産するワインへの愛情も深まります。
今年飲む新酒。
ワイン業界に入り初めて、この日を迎える私にとっては、それはもう期待しかありません。
入社した半年ほど前には、つぼみすら出ていなかった、ただの木にしか見えなかったブドウ。
この半年でこんな立派なブドウができるとは・・・。本当に楽しみです。
体はバキバキ、腰はピキピキ、膝はガクガクになるほど、切りまくったブドウ。
そして、今シーズン最後の収穫となったのは、会社のすぐ真裏、上屋敷にある畑でした。
ここでは、真っ黒に、真ん丸と生育したマスカット・ベーリーAを収穫しました。
そこで最後に待っていたのは、集荷の大敵 “蚊”。
事前に大量の虫よけを準備しての戦いでした。
応援に来てくれた他部署の方からは「ほとんど刺されてないよ!」という声もちらほら聞きましたが、私は、自然の力には全く勝てず、耳障りな「プ~ン」という音と、“蚊”からの地味な攻撃を受けながらの収穫となりました。
一つ一つ立派に、甘~く生育したベーリーA。
実は、このベーリーA、第7回のブログでお伝えしたように、8月の初旬には、すでに黒く色づいていました!
(#7 ブログはこちら⇒https://www.mondewinery.co.jp/wp/blog/brewing20180806_517/)
今年は、例年にない気候で猛暑となりましたが、そんな影響もあってか、ブドウの成長が早かったんです。
しかし、9月下旬まで約2か月間、収穫は我慢。
しっかりと木に吊るしたまま、じっくりコトコト熟成させました。
そして、満を持しての収穫となりました!
少し、長くなってしまいましたが、モンデ酒造2018年の自社畑収穫の様子を紹介してきました。
収穫したブドウは現在、それぞれタンクや樽に入れ、美味しいワインへと変貌を遂げています。
皆様、もう少しお待ちください。
醸造課メンバーで頑張って仕込んでいます!!
(8月31日 中央市豊富畑にて撮影)
今回もご覧いただきありがとうございました!
今後ともよろしくお願い致します。
醸造課 清水